電気メッキ皮膜
特に、無線電子装置部品についての具体的データ便覧!!
グルエフ他 著・邦訳
●15,000円・A4判・220頁
主要内容
※定期刊行物に分散された機能性皮膜についての公表文献は、断片的でかつ時として相反する性格を持ち、それが広範なメッキ技術者に必要な情報とその評価を与えることを困難にしている。この種の資料は、通常、電解液と皮膜の長時間使用やまたそれらの比較特性に関するデータを含まない。
※メッキ技術の今日的課題は、最小限の材料、エネルギー、水及びその他の資源の損失で、厳密に一定の性質を持つ皮膜を得ることにある。この課題を最適に解くためには、皮膜の性質に対して、如何なる因子がどのように影響するかを知り、かつこれらの因子を制御できることが必要である。筆者等は、この点から出発して、無線電子装置で最も広く普及している皮膜の機能性に関するデータを分析し、かつ出来る限り一般化し、形成時と使用時に皮膜の性質を変えうる因子とこれらのデータを関係づけることにした。
※本書では、生産に困難をもたらすプロセス（例えば、金属皮膜面での鑞付け）やあるいは、文献データの不十分なプロセス（磁性合金でのカソード絶縁皮膜の形成、バネの弾性に対する皮膜の影響など）に関心が払われる。無線電子装置の設計と製作及び使用に際しては、皮膜の流動的挙動、つまりそれらの化学的及び構造的組成と形状の経時変化やまた皮膜とその周辺材料媒質の相互作用を考慮する必要のあることが示される。
1.金属及び非金属皮膜の機能特性
- 皮膜の構造
- 皮膜の電気的性質
2.1 皮膜の電気伝導性
2.2 接触抵抗
- 皮膜の電気絶縁性
- 皮膜の光学的性質
- 皮膜の構造・感受性
5.1 皮膜と被覆される材料の結合
5.2 皮膜の内部応力
5.3 皮膜の硬度
5.4 皮膜の気孔性
- 部品材料の機械的性質に対する皮膜とそれらの被覆技術の影響
6.1 材料の水素吸収
6.2 バネの弾性に及ぼす金属皮膜の影響
6.3 金属（合金）の強度特性に対する電解研磨の影響
- 皮膜の機械的摩耗抵抗
- 金属皮膜の鑞付け性。鑞付け継ぎ手の信頼性
8.1 組立て鑞付け下の皮膜
8.2 皮膜の被鑞付け能力
8.3 錫メッキと鑞付けのためのフラックス
8.4 ΠＯＣ−６１ハンダによる溶融錫メッキ
8.5 組立て鑞付けの若干の問題点
8.6 鑞付け継ぎ手の防食
8.7 鑞付け継ぎ手に対する要求
- 皮膜の糸状結晶形成能力
9.1 錫と錫合金による皮膜
9.2 銀皮膜面の結晶形成
- 皮膜（錫）の改質変態能力
- 皮膜金属（銀）の遷移
- 皮膜金属の拡散
- 皮膜と周辺媒体の相互作用
- 皮膜の磁気的性質
- 無線電子装置の生産における皮膜の選択
2.メッキ皮膜の形成
- 皮膜形成技術の選択
- 電解液とそれらの調製及び使用
- 皮膜形成用材料
- 被覆前のワークの前処理
- メッキ工程における水、ワークの水洗
- 被覆ワークの後処理
- メッキ作業用の設備
- メッキ皮膜の検査
3.メッキ作業組織の問題
- 組織・技術的規律とメッキ皮膜の質
- メッキ作業のエコロジー的問題
- メッキ作業における技術書類の標準化
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